最近なにかと話題のFREETELをご存知でしょうか。最近格安スマホの中でもニュースやメディアに取り上げられる機会が格段に多かったキャリアですね。
FREETELの特徴は格安で使えるという特徴があり、月々の支払いを安く抑えることが出来るという点です。ただ、料金体系がわかりにくいというデメリットもあるんです。
また、自分で情報収集しようと思ってもホームページ内だけだとわかりにくい部分も多いです。今回はFREETELのメリット、デメリット、MNPの手順について最低限知っておくべきことをわかりやすくご紹介します。
FREETELのメリット
月額料金が安い
格安スマホを契約する上で、このメリットがなければ始まりませんね。おおよそ、4分の1ほどの月額料金で収まる場合がほとんどのようです。下記の表をご覧ください。
「定額プラン(ドコモ回線)」月額基本料金
こちらは公式サイトに記載されていますので詳細については上記リンク先から確認してください。iPhoneを持ち込んで契約した場合の基本使用料金です。
平均として、現在大手キャリアでiPhoneを契約している方は、月々5GBの通信量のプランを契約している方が多いと思われます。その場合大手キャリアだと月々8000円程度かかってしまうのに対し、フリーテルは2220円から契約できます。
そして注目すべきは、契約できる最大容量です。なんと「50GB」まで契約できるようになっています。近年大手キャリアでも100GBまで契約できる会社は出てきましたが、その料金桜蘭と比べてもお手頃な価格となっています。
小さな容量から大きな容量まで幅広い料金プラン展開が特徴の1つとなっています。
使った分だけプラン
上記のような月の通信量が固定されているプランがある一方で、こちらは他の格安スマホキャリアで類を見ない「使った分だけ安心プラン」というものもあります。
これは、通信をあまりしなかった月は999円から契約でき、自分が使用した通信量分の料金を支払う料金形態です。使用できる容量は最大20GBまでですが、定額プランの料金と変わらないので、月によって使う通信料に差のある方にオススメです。
「使った分だけ安心プラン最大2oGB(ドコモ回線)」月額基本料金
スマートコミコミプラス
フリーテルは自社が開発しているスマホをSIMカードとセットにして販売しているパッケージも多くあり、主にそちらをメインに売り出しています。スマホとSIMカードをセットで購入する際にお得なのが「スマートコミコミプラス」という料金プランです。
こちらのプランで契約すると、スマホ本体と月額料金、後ほど説明する「かけ放題」プランを合わせて、999円から契約できるようになります。
この999円というのは広告で最安値を示しているものになりますが、実際に契約する際に計算すると、どの機種で契約しても「スマートコミコミプラス」を使用しないよりも初年度は1500円ほど、月額料金が安くなる計算となります。
フリーテルを今後長年使い続けるというユーザーにとっては必須のプランですが、こちらに関しては後ほどデメリットの方でもご説明します。
かけ放題プラン
フリーテルには自社で開発した「だれでもカケホーダイ」というスマホアプリがあります。こちらは無料でダウンロードすることができ、フリーテル契約者は特別な登録なしで、通常の通話料金の半額で電話をかけることが可能となります。
さらに月額299円からの「かけ放題プラン」に申し込むと、料金ごとに「1分かけ放題」「5分かけ放題」「10分かけ放題」の3つのかけ放題プランを選んで契約することが可能となります。
そして先ほどご紹介した「スマートコミコミプラス」へ加入すると、「10分かけ放題」が標準で契約されます。よって通話もメインで利用される方にはどちらのプランもオススメです。
SNS使い放題
こちらはSNSなどのデータ通信を主に使っている方には朗報です。
フリーテルでは以下のSNSアプリの通信量は、契約しているデータ通信量としてカウントされません。つまりこちらのアプリをメインで使用している場合には、契約するプランを低く設定しても通信制限に引っかかる可能性が低くなります。
ですが、上記全てのSNSサービスをカウントフリーで使用するには「使った分だけプラン」ではなく、必ず「データ定額3GBプラン」以上のものを契約する必要がありますので、注意しましょう。
iPhone向けプラン
格安SIMをiPhoneユーザーが契約する際に気をつけなければならないのは、「iPhoneのサポートがしっかりされているかどうか」です。
Androidは基本的に全てのキャリアで対応しているのですが、稀に「iPhoneの動作確認がされていない」キャリアが存在します。仮に動作確認されていても、iPhoneのアップデートをしたら電波が入らなくなるという現象も稀に起こります。
このような事態はできるだけ避けたいもので、その際に選択肢として「FREETEL SIM for iPhone」が入ってきます。
こちらは名前の通りiPhoneに特化したSIMとなっているため、上記の問題にも素早く対応してもらえることが期待できます。
そしてこちらのシムのメリットとして、前述した月額料金はそのままで、App Storeからのアプリのダウンロードに発生するデータ通信量がカウントフリーとなります。つまり、このSIMを契約するとSNSの通信もアプリのダウンロードもデータ通信がカウントされません。
FREETELのデメリット
料金体系が分かりづらい
この問題は実際に公式ホームページを確認していただけるとよくわかると思います。
私も実際の通信量ごとの料金プランを探した際に簡単には見つけることができず、実際の契約画面まで進んでみて確認することができました。(後ほど探ると一応ホームページ内にも料金表が載っていました。)
また、メリットの点でもご紹介していますが、契約に大きく3つのタイプがあるので混乱しやすいにも関わらず、1つのページで詳しくまとめられていないため、比較するにはページを何回も行き来する必要があります。格安スマホに詳しくない方の場合、よくわからないまま自分に合っていないプランで契約してしまう可能性が高いのではないかと感じます。
分かりづらい月額料金表
こちらもホームページをみていただけるとお分かりいただけると思います。SIMカード単体を紹介したページも料金説明も用意されて、そこだけ見れば分かりやすいのですが、特に見づらくなるのは料金表示のページです。端末毎、契約通信量によって変わる料金プランを全て表示しています。
このような表の形にすることで端末ごとの値段を簡単に比較できるようになっていますが、これは「この端末が欲しいから契約しよう」としているユーザーではなく、「端末のスペック毎の料金を比較して納得したものを契約しよう」とする、コアなユーザーをターゲットにしているように見えます。
契約する際には自分のニーズにあった端末と、料金プランを正確に見極める必要があります。
自社端末のアップデートが遅い
フリーテルは自社で開発した端末を多く販売しています。そのため、外観やスマホ内のシステムもAndroidを基本として自社で作成しています。
これまで多くの端末を販売していますが、その多くが予定されていた発売時期から1~2ヶ月程度遅れての発売になっています。
さらに発売当初はOSの不具合が多く、機種によっては大きな不具合が数ヶ所程度ある場合もあるようです。もちろん不具合がある場合は後々のアップデートで改善される場合もあるのですが、それでダメな場合は端末の交換となります。
さらに、Androidは定期的にGoogleの最新OSがアップデートされるのですが、フリーテルの場合はこの対応が非常にスローなことでも有名です。特に最近話題となったのはフリーテルから発売されている「SAMURAI麗」のアップデート問題です。
発売発表当初は「SAMURAI麗」のOS7.0へのアップデートが数ヶ月後と発表されていたにもかかわらず、実際にその時期になってみるとアップデート時期未定どころか「アップデートされるかどうか未定」の状態に。
フリーテルの端末は安くて高性能なモデルも近年増えつつありますが、不具合の恐怖と戦いたくない方には、フリーテルのスマホでも斡旋販売している他者製品の購入がオススメです。
スマートコミコミプラスの罠
先ほどメリットの項目で「スマートコミコミプラス」をあげましたが、こちらのサービスも契約前によく検討する必要があります。
こちらのプランで契約すると普通に契約するよりも1500円安くなるのですが、次年度以降はこの割引がなくなります。それでも仮に3年間問題なく継続して契約を続ければお得になるのですが、それは困難を極めます。
そしてこの契約をすると、端末を36回払いで支払わなければなりません。つまり「3年契約」を自動的に結ばれてしまうのです。さらに端末代金にだけ焦点を当てると、この36回払いで支払う金額は、通常の契約で買うよりも断然割高となります。
ですので、3年間の途中で契約を解除しようとすると、通話付きのプランの場合1年以上経っていれば違約金はかかりませんが、残されたスマホの割高な割賦金だけを支払うことになってしまいます。
もちろんメリットもある料金プランですが、個人的には長期的に契約することを視野に入れていないユーザーにはあまりオススメできません。
MNP転出料金が割高
大手キャリアからMNPで他社へ乗り換える際にかかるMNP番号発行手数料は大よそ「2000円〜3000円」が相場となっています。
ですが、フリーテルの場合は契約から一年以内に他社へMNPする際の手数料が割高です。下記の表をご覧ください。
1年以上使用した後ならば一般的な価格となりますが、それ以前に解約すると高額な手数料がかかります。「お試しで契約して使ってみたい」という方は、MNPではなく、まずは新規契約から行うことをオススメします。
FREETELのMNP手順
ここからは実際にMNPをする際のポイントについて説明します。基本的にはホームページから簡単に手続きができますが、事前に準備が必要なものや、注意した方が良い点があるのでこちらも参考にしてみてください。
事前に用意するもの
まず用意するのは「MNP予約番号」「本人確認書類」「クレジットカード番号」の3点です
MNP予約番号…MNPの際にまず必要なのがこの番号です。これは現在契約している携帯会社から発行されるもので、各キャリアへ電話で問い合わせか店頭で発行することも可能です。(店頭の際は混んでいるとかなり待たされることもあるため、電話での問い合わせがオススメです。)
主要3キャリアの問い合わせ先は以下の通りです。
MNP予約受付番号 | ||
携帯から | 固定電話から | |
Docomo | 151 | 0120-800-000 |
au | 0077-75470 | |
Softbank | *5533 | 0800-100-5553 |
本人確認書類…これは「運転免許証」「パスポート」などの一般的な本人確認書類になります。データSIMを契約する際には提示が必要ないこともあるようですが、MNPの場合には必ず必要になるため、手元に用意しておきましょう。
クレジットカード…フリーテルの月々の支払いはクレジットカード決済です。持っていない方は契約前に必ず用意してから臨みましょう。
注意点
MNPで機種変更する際に取得する「MNP予約番号」ですが、こちらの番号には2週間の有効期限があります。通常はこの期間内に機種変更すれば問題ないのですが、フリーテルで機種変更する際にはこの有効期限が10日以上残っている必要があります。オンラインで申し込みをするので手続きが混み合っていた際に間に合わなくなってしまうことを防ぐための対策かと考えられます。
「有効期限が足りなくなったら再発行すれば良い」と考えるかもしれませんが、この番号は「使おうが使うまいが」発行した時点で事務手数料が2~3000円かかります。つまり使わずに期限が切れてしまって再発行した場合この倍額がかかることになります。
ただでさえ何かとお金のかかる機種変更なのでここでの出費はできるだけ抑えたいですね。
また、SIMカードのみを購入される方はSIMのサイズにも気をつけましょう。現在はスマートフォン毎に3種類のSIMの大きさがあります。申し込みの際にもこの3種類から大きさを選ぶことになるため、事前に確認しておきましょう。
最近はフリーテルも実店舗の展開をしているので、不安な方は最寄りの店舗で契約することをオススメします。
費用
MNPをする際には必ず事務手数料がかかります。これが意外と高いので最初からある程度予測を立てておきましょう。
下記にMNPにてかかることが考えられる料金項目についてまとめます。あくまで目安なのでこれが絶対ではありません。
MNP予約番号発行手数料 | 3,000円 |
フリーテル新規契約事務手数料 | 3,000円 |
前キャリアの最終月の利用料金 | 8,000円 |
FREETEL初月の利用料金(5GB) | 2,200円 |
前キャリアの2年契約解除料 | 9,000円 |
合計 | 25,200円 |
この項目は必ず必要となります。
特に盲点なのが「2年契約の解約違約金」です。これはスマートフォンを解約する際にはほぼ必ず必要となるもので、かなり高額です。 また上記以外にもスマートフォンを24回払いで購入して、まだ支払いが住んでいない場合にはその料金もまとめて請求されます。さらにフリーテルでスマホ本体を購入する場合にはその分割料金もかかります。
ですからMNPをする際には予算として2〜3万円程度かかることを覚悟しておきましょう。
まとめ
以上がフリーテルのメリット、デメリット、MNP時の注意点のまとめです。
デメリットの部分が少し大きくなっているように見えるかもしれませんが、これらは「メリットの裏返し」と考えてみてください。良いサービスを展開しているのですが、それがすべて自分に恩恵があるとは限りません。格安スマホはこれらの説明をきちんと行われずにを契約してしまう方が多いようです。契約の際は、自分が本当に納得した上での契約を目指しましょう。